2025.06.20

コミュニケーション向上シリーズ 第2回 「共感力」~相手の気持ちを感じとる~

■はじめに

前回の「傾聴力」に続いて、第2回は「共感力」について考えてみたいと思います。

日々、人と関わる仕事をしている方や、新しく社会に出たばかりの方にとって、ちょっとしたヒントになれば嬉しいです。

 

このシリーズは、人と向き合う中で欠かせない“つながり方”を改めて見直すものとして始めました。同時に、私たちサイズビジョン自身も、普段の仕事の中で何を大事にしているのかを言葉にしてみようと考えたのがきっかけです。

 

〇共感力って、なんだろう?

「共感力」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、すごくシンプルなんです。

相手の立場になって考える…それだけのことと思います。

 

言葉の奥にある本音。何気ない表情。ふと黙ってしまう時間。

そこにある気持ちを、想像してみること。

そして「わかるわかる」とか「だよね~」と、寄り添えるかどうか。

 

そういう姿勢は、不思議と人と人との間に安心感を生みます。

だからこそ、共感力は“関係をやわらかくする力”だと言えるのだと思います。

 

〇なぜ、映像制作に共感力が欠かせないのか

映像制作という仕事は、ただカメラを回して編集するだけではありません。

お客さまの中にある「伝えたい想い」をくみ取り、それをどう映像で表現するか…

そこが本当の勝負どころです。

 

そのためには、企画の段階から仕上げの編集まで、つねに自分に問いかけ続ける必要があります。

「いま、自分は誰のどんな気持ちに寄り添っているのか?」

 

つまり、映像をつくるという行為そのものが、共感の連続なんです。

・クライアントの言葉にならない本音を引き出す

・視聴者がどう受け取るかを想像しながら構成を考える

・現場の雰囲気を読みながら、出演者やスタッフと向き合う

 

こうした共感の積み重ねがなければ、見る人の心を動かす映像にはなりません。

 

〇サイズビジョンが大切にしていること

私たちは、これまでいろんな現場で「共感力ってやっぱり大事だな」と実感してきました。聞き取れなかった言葉よりも、表情や空気感から感じたことのほうが、後で「伝わったな」と思えることがあるんです。

 

たとえば…

・お客様の中にある“まだ言語化されていない気持ち”を汲みとって表現に落とし込む

・インタビューの空気をほぐしながら、本音を引き出す

・編集で、見る人の目線や感情の流れを想像して、緩急をつける

 

そんな小さな気づきや感覚を大切にしてきました。

その積み重ねが、私たちの“伝える力”を支えているように思います。

 

〇共感力を育てるヒント

共感力って、特別なスキルではありません。

ほんの少し相手に関心を向けてみること。そこから始まります。

・すぐに意見を言う前に、「まずは気持ちを受けとめる」

・「自分がその立場だったらどう感じるかな?」と想像してみる

・表情、声のトーン、ちょっとした間にも、気持ちがにじむことがあります

 

完璧じゃなくて大丈夫です。

小さな気づきを重ねていくうちに、少しずつ感覚が育っていきます。

 

■さいごに

共感って、特別な能力ではないと思っています。

誰かと話しているとき、ちょっとだけ「この人、今どんな気持ちだろう?」と想像してみる。そんな瞬間の積み重ねが、人との関係を少しずつあたたかくしてくれるんじゃないでしょうか。

 

私たちサイズビジョンも、これからもその感覚を大切にしながら、映像をつくっていきたいと思っています。

その先に、きっと“伝わる映像”があると信じて。

 

次回は「伝達力」について。

言葉を超えてどうやって気持ちを届けるか、一緒に考えていけたら嬉しいです。

では。

 

Y.J